終身雇用を望むなら人手不足の看護師は最高の職種だけど、終身以前に離職率がかなり高い理由。
先日トヨタの社長が、終身雇用をこのままでは守れないという発言をして話題になりました。
終身雇用とは
同一企業で業績悪化など企業が倒産しない限り定年まで雇用され続ける。
という日本の正社員の人はまずこの状態。
それを何十兆円も稼いでいる天下のトヨタが守れないとなると、じゃあどの企業がそれを守れるの??
となってしまうのは当然だし、終身雇用が当たり前と思って働いている人にはプレッシャーになるのは間違いない。
じゃあ、私たち看護師は終身雇用されるのか??考えてみました。
病院は倒産しない??
帝国データーバンクによると
2018年の病院の倒産は4件、診療所の倒産は14件だったそうです。
全国に病院は8378件(倒産は0.04%)、診療所は10万2057施設(倒産は0.013%)なので、よほどじゃない限り、働いている病院が無くなる心配はありません。看護師は定年再雇用も認められているケースも多いです。
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圧倒的人手不足の看護師業界は終身雇用される可能性大
2025年問題というものを皆さんは知っていますか??
恐怖の大魔王が来るわけではありませんが、ノストラダムスも真っ青になるかもしれない大問題です。
2025年問題とは
1945年~1949年のベビーブーム期に産まれた団塊の世代と言われる人たちが、75歳以上の後期高齢者になる年です。
厚生労働省では2025年には65歳以上の高齢者が3658万人と日本の全人口の30%になると予想しています。
それにともない、病気の人、認知症の人が増え、看護師は約30~50万人不足すると言われています。
現在看護師は全国で約150万人が働いているとされていて、潜在看護師(資格はあるけど、看護師をしていない)が約70万人いると言われています。
看護師の離職率
そして病院で働く看護師の離職率は日本看護協会の発表では
正規雇用看護師の離職率:10.9%
新人看護師の離職率:7.6%
一般企業でも新人から3年以内で30%の人が離職すると言われているので、決して高くはないのかもしれない。
しかし、
看護師免許を持っている人は220万人いて、70万人は看護師をしていない。
なんと31.8%は看護師すら辞めている。
終身雇用というか、自ら辞めていく人が多いのが現実。
看護師が辞める理由
- 人間関係
- 人の死に触れあう精神的ストレス
- 仕事が多すぎてミスをしてしまい自信をなくす
- 不規則な生活による体調不良
- 結婚、妊娠を機に
- 給料が安い
そして今私が感じているのは
- 病棟に入院している人の認知症患者の数が多すぎるです。
介護が必要な認知症でもかなり大変なのに、治療と介護が必要になるとさらに看護師のストレスは大きくなっています。
点滴の針は抜いてしまう、安静を保てず転んでしまう、高齢なのでこだわりが強く個別の対応が多い、慢性的な人で不足の中で日々ギリギリの人数で仕事をしている状態。
いくら対策をしても、事故報告書が増えていく。これで、あと6年後に50万人も増やせるのかな。
潜在看護師の就職サポートと同じように今働いている看護師がより働きやすく、続けやすい状態にすることが2025年に向けた対策だと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。